アンバサダー
未来の美容看護師を育てるため、看護学生や転職希望者向けのイベント開催に挑戦したい。
名前: 逸見 かおり(ヘンミ カオリ)
SNS: ns.kaori
所属: 筋肉美容クリニック
臨床で20年以上の経験を積んだ後、美容の世界に飛び込み、11年が経ちました。大手美容クリニックで勤務した後、所属院長の開業に伴い転職し、個人美容クリニックの立ち上げに携わり、師長として業務を遂行しました。その後、予防医療や再生医療への興味から現在の筋肉美容クリニックに勤務。看護主任として、技術や知識を日々深めるとともに、看護師への指導にも力を注いでいます。
- 1 今までのご経歴を教えてください。
- 2 美容看護師になろうと思ったきっかけを教えてください。
- 3 美容看護師に転職すると決めた際、周りの反応はどのようなものでしたでしょうか?
- 4 初めて美容クリニックに転職した際、転職エージェントを利用しましたか?
- 5 初めて美容クリニックに転職した際、転職活動で苦労したエピソードはありますか?
- 6 美容看護師になる前となってからとで「給与、休日、残業」「休日の過ごし方」の違いはありますか?
- 7 美容看護師になる前となってからで美容看護師に対する印象の違いはありますか?
- 8 美容医療業界未経験者が美容クリニックで働く際、大手と個人クリニックで合う人と合わない人の特徴はありますか?
- 9 40代、50代以上になっても美容看護師として働くにはどのような経験やスキルが必要だと思いますか?
- 10 美容看護師の魅力ややりがいに感じることを教えてください。
- 11 今後の目標があれば教えて下さい。
- 12 これから美容看護師にチャレンジする方にメッセージをお願いします!
今までのご経歴を教えてください。
透析病院での勤務を経て、サテライトクリニックに異動し、透析室や外来で腎臓領域の看護を学びました。出産のため一度退職しましたが、子育てと両立しながら小児科外来や内科外来で非常勤として働きました。その後、子供の成長に伴い、出産前に勤務していた透析管理施設に再就職し、8年間勤務。その後、腹膜透析指導看護師として赤十字病院や総合病院で指導にあたる一方で、美容クリニックでも働き始め、ダブルワークを経験しました。
指導看護師としての業務を終え、美容看護師として専念することを決意。美容皮膚科や美容外科で基礎を学び、クリニック医師の開業に伴い転職し、銀座の美容クリニック立ち上げから勤務。美容皮膚科や婦人科の美容外科施術を学びました。その後、再生医療や予防医療を通じた美容に興味を持ち、さらなる知識と経験を求めて現在の職場に転職。現在も学び続けています。
美容看護師になろうと思ったきっかけを教えてください。
もともと美容に興味があり、子育て中の隙間時間を活用して大手化粧品会社で働いていました。そこでは、自社化粧品の効果やエステ手技、接遇、カウンセリング技術を学び、多くの経験を積むことができました。しかし、化粧品だけでは限界があると感じたことで、美容医療への興味がさらに深まりました。
当時は子供が小さかったため、すぐに美容医療の道に進むことはできませんでしたが、子育てが一段落した後、念願だった美容医療の世界で働くことができるようになりました。
美容看護師に転職すると決めた際、周りの反応はどのようなものでしたでしょうか?
私の場合、子育てが一段落していたことや、経済面で夫が支えてくれていたこともあり、周囲から反対されることはありませんでした。むしろ、美容の仕事に挑戦したいという私の気持ちを理解し、背中を押してくれる人が多かったです。
初めて美容クリニックに転職した際、転職エージェントを利用しましたか?
いくつかの転職エージェントに問い合わせはしましたが、当時は今ほど美容看護師の求人サイトが充実しておらず、条件に合う職場を見つけるのが難しい状況でした。特に非常勤での勤務希望や、自宅のある埼玉県から通勤30分以内という条件に合う施設がなく、エージェントを通じた就職は実現しませんでした。
ただ、現在は美容看護師の求人情報も大幅に増えているので、今エージェントを利用すれば、もっと効果的に活用できたのではないかと思います。
初めて美容クリニックに転職した際、転職活動で苦労したエピソードはありますか?
初めて美容クリニックに転職した際は、以前から気になっていた美容クリニックのホームページで採用情報を見つけ、自分で直接連絡をして面接を受けました。当時は今ほどSNSや情報サイトなどの転職媒体が充実しておらず、自分の条件に合うクリニックを見つけるのにとても苦労したのを覚えています。
美容看護師になる前となってからとで「給与、休日、残業」「休日の過ごし方」の違いはありますか?
【求められるスキル】
私は看護師として、患者様の悩みに寄り添い信頼関係を築くことが重要であり、美容看護師だからといって特別に異なるスキルが求められるとは考えていません。ただし、患者様が安心して施術を受けられるよう、技術や知識を学び続ける姿勢が何よりも大切です。
【給与、休日、残業】
給与面では、個人やチームの成果が反映されることが多い点が特徴的です。休日に関しては、土日や祝日は多くの患者様が来院されるため、休みを取るのが難しいことが一般的です。一方で、予約制が主流のため、残業はほとんどなく、比較的働きやすい環境だと感じています。
【休日の過ごし方】
休日の過ごし方に関しては、病棟勤務の頃と大きな違いはありません。技術や知識を習得するため、学会や講習会に参加するなど、自己研鑽の時間に充てることが多いです。美容看護師として、常に最新の情報を学び続けることが必要だと考えています。
美容看護師になる前となってからで美容看護師に対する印象の違いはありますか?
美容看護師になる前は、美容業界は先輩や医師との関係が厳しく、ピリピリした職場なのではと感じていました。しかし、実際に就職してみると、カウンセラーや先輩看護師、医師まで、皆さんが温かく迎えてくださり驚きました。勤務中は、患者様に最適な美容を提供するため、情報を共有しながらチーム全体で最善の方法を模索する姿勢に感動しました。それぞれの部署が協力し合い、患者様を中心としたチーム医療を実現していると強く感じました。
現在、チームを牽引する立場として思うことは、共有や協力が苦手なタイプの人が増えているということです。特にSNSの影響で、フリーランスや看護師の開業といった華やかな面を見て、自分も特別になりたいと夢を持つ人が増えた印象があります。夢を持つことは素晴らしいですが、その実現には並々ならぬ努力が必要だという現実を、しっかり理解してほしいと感じることもあります。
美容医療業界未経験者が美容クリニックで働く際、大手と個人クリニックで合う人と合わない人の特徴はありますか?
【大手クリニック】
大手のクリニックでは、指導者によるしっかりとしたマニュアルや研修カリキュラムが整備されており、一人前になるまで時間をかけて技術や接遇を学べる環境が特徴です。初めて美容看護師に挑戦する方にとって、とても向いている環境だと思います。
【個人クリニック】
一方、個人クリニックでは、クリニックの運営を行いながら指導が行われることが多いため、即戦力が求められる場面も多いです。また、技術や接遇だけでなく、受付、カウンセリング、会計業務、電話やメール対応といった多岐にわたる業務に対応するスキルが必要です。そのため、柔軟性やマルチタスク能力が求められ、ある程度の基礎が身についている方なら、ストレスなく働きやすいと感じと思います。
40代、50代以上になっても美容看護師として働くにはどのような経験やスキルが必要だと思いますか?
私自身も間もなく50代を迎えますが、この年齢でも美容看護師として働き続けるために重要なのは、自分自身が患者様の憧れや希望となる存在であることだと感じています。
若い世代の患者様には、「年齢を重ねてもこんなに綺麗でいられるんだ」と思っていただけるように、 同年代の患者様には、「私にも頑張ればこんなに綺麗になれる」と希望を持っていただけるように、自分のケアを怠らないことが大切です。
また、日々進化する美容医療の情報やトレンドに敏感でいること、そして豊富な経験や知識を活かして多彩なアプローチができる「引き出しの多さ」を持つことが必要だと思っています。年齢を重ねても前向きに学び続ける姿勢が、美容看護師としての成長と活躍を支えてくれると信じています。
美容看護師の魅力ややりがいに感じることを教えてください。
美容看護師としての一番のやりがいは、患者様と一緒に美容の話で盛り上がり、悩みを共有しながら解決策を見つけていけることです。そして、その悩みが解消された時に見られる患者様の笑顔や、「来て良かった!」「安心して施術を受けられました!」というお言葉をいただけた瞬間は、この仕事ならではの特別な魅力を感じます。
患者様の人生に前向きな変化をもたらせる仕事であり、そんなお声を頂けるたびに、美容看護師を選んで本当に良かったと思います。
今後の目標があれば教えて下さい。
今後は、将来美容看護師さんになりたいと思っている看護学生さんや、初めての美容看護師への転職等を考えている看護師さんに向けてのイベントなどを開催し、より質の良い美容看護師さんの育成等をやってみたいと考えています。
これから美容看護師にチャレンジする方にメッセージをお願いします!
美容看護師になりたい!と考えたら、まずは今存在する美容クリニックのInstagramやホームページ等で情報収集し、自分がやりたい美容看護とマッチしているか?を長い目で考えて下さい。
休日日数やお給料も大切ですが、まずは自分自身がやりたい美容看護は何か?それを実現する為には、どこで働くべきか?何を学習しておくべきか?をしっかり考えて、自分の中でブレない軸を持って下さい。
華やかな世界にみえる事もありますが、大変な事も沢山あります。乗り越えるには、ブレない軸がしっかりある必要があります。皆様と一緒に働くのを楽しみにしています。