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総合病院から美容看護師へ転身:男性看護師が語るキャリアと挑戦

総合病院から美容看護師へ転身:男性看護師が語るキャリアと挑戦

名前: 田中 ユウキ(タナカ ユウキ)
SNS:  @clair_homme_yuki
所属: 新宿クレアクリニック/クレアオム

看護学校卒業後、総合病院で外科病棟や循環器呼吸器内科病棟に約7年間勤務しました。コロナ禍を経てキャリアを見直す中、美容クリニックで働く先輩から話を聞き、美容看護師に興味を持つようになり転職。現在は新宿クレアクリニック/クレアオムで頭皮アートメイクの施術を行っています。私の転職経験は、皆さんにとっても身近で参考になるのではないかと思っています。

今までのご経歴を教えてください。

神奈川県の看護学校を卒業後、スタッフの雰囲気が良かった実習先の病棟に就職しました。外科病棟や循環器・呼吸器内科病棟で約7年間勤務し、その間にコロナの流行も経験しました。この経験を通して、看護師としてのキャリアや自分の今後の働き方について真剣に考えるようになり、自分がどのような目的で仕事をしているのかを見直すきっかけとなりました。

そこで、美容看護師として先に転職していた先輩から美容クリニックでの働き方を聞き、興味を持ったことがきっかけで、美容クリニックへの転職を決意しました。

美容看護師になろうと思ったきっかけを教えてください。

実際に美容看護師として働くまでは、「絶対美容看護師になりたい!」という強い思いは特にありませんでした。他にも訪問看護師や全く異なる業種も視野に入れて転職活動をしていたので、「なれたらいいかな?」くらいの気持ちだったんです。

ただ、きっかけとして大きかったのは、先に美容業界に転職していた先輩から美容看護師の魅力を聞いたことです。病院勤務では感じられなかった、自分の頑張りがクリニックの営業成績や給与にわかりやすく反映される点がとても魅力的に感じました。また、夜勤のない生活リズムへの憧れもあり、昼間働いて夜は家のベッドで寝られる整った生活が魅力に映りました。

美容看護師に転職すると決めた際、周りの反応はどのようなものでしたでしょうか?

私の場合、私情により退職してから次の就職まで2ヶ月のブランクがありました。そのため、前職を辞める際に具体的な転職先については伝えておらず、報告したのは家族と一部の元同僚、そして個人的な友人だけでした。それぞれ反応は少し異なりました。

家族からは「やりたいことがあるなら応援するよ。でも給与が大幅に下がらないようにね」と励ましの言葉をもらいました。元同僚からは「頑張って」と温かい声をかけてもらう一方で、「もし違ったらいつでも戻ってきてね」と言ってくれる人もいました。美容看護師に対しては興味を持っている人も多く、「私も転職を考えてみようかな」と話していた同僚もいました。

一方、個人的な友人からは、看護師の働き方や給与面について、また業界の違いなどについて質問され、興味を持たれました。全体的に、私の場合は特に否定的な反応はなく、周りの同年代の看護師たちからも美容看護師への関心を示されていました。転職後は後輩から美容クリニックでの仕事について相談を受けることも増えています。

初めて美容クリニックに転職した際、転職エージェントを利用しましたか?

初めての転職だったので、エージェントを利用しましたが、最終的には転職サイトを通じて応募しました。今思えば、エージェントさんからの情報は非常に役立つものだったので、もっと活用すれば効率的だったのだと思います。ただ、その当時は本当に転職に不慣れで、男性看護師でも働けそうなクリニックを片っ端から探して応募していた記憶があります。

初めて美容クリニックに転職した際、転職活動で苦労したエピソードはありますか?

初めて美容クリニックに転職した際、一番苦労したのは、男性看護師が働ける美容クリニックの求人自体が非常に少なかったことです。最近では美容に関心を持つ男性も増えてきていますが、働く場としての男性看護師の募集は、まだまだ少ないのが現状です。実際に、募集要項に「男女不問」と書かれていないと、興味のあるクリニックに応募しても、まず採用されることはほとんどありませんでした。

さらに、初めての美容クリニックへの転職であったこともあり、「男性」であることに加えて「未経験者」である点も大きなハードルとなりました。美容看護師としてのスキルがない中で、自分をどうアピールするか、そしてクリニック側のニーズにどう応えるかを常に考えながら転職活動を進める必要があり、非常に苦労しました。

美容看護師になる前となってからとで「給与、休日、残業」「休日の過ごし方」の違いはありますか?

病院とクリニックでは、業務内容が大きく異なるため、求められるスキルも違います。病棟では、患者さんの治療に集中しますが、美容クリニックではお客様として関わり、その道のプロとして知識や技術を提供するだけでなく、クリニックの売り上げにも貢献する必要があります。特に「接遇」「知識」「技術」「営業」の4つの要素が美容看護師にとって重要なスキルです。クリニックの方針によっても求められるスキルが異なるため、病棟勤務とは異なる対応が求められます。

「給与、休日、残業」に関しては、基本的に病棟と大きな違いはありませんが、夜勤がないため、病院時代についていた手当(扶養手当や住宅手当)はなくなり、その代わりに技術手当のようなものが支給されています。私の場合、基本給は病院勤務よりも高くなっていますが、トータルでの支給額は病棟で7年働いていた頃と大きくは変わりません。ボーナスに関しては、クリニックの営業成績に依存しており、増減があります。また、毎年昇給するわけではないため、勤続年数に応じた自動的な昇給は期待できません。残業に関しては、病棟勤務に比べて圧倒的に少なく、ほとんどありません。

「休日の過ごし方」に関しても、大きな変化はありません。個人でSNSを発信している場合や、クリニックのSNS担当をしている場合は、休日を利用して作業を行うこともありますが、これは強制ではないため、自由に休みたい時は休んだり遊んだりしています。

美容看護師になる前となってからで美容看護師に対する印象の違いはありますか?

美容看護師になる前は、若い看護師しかなれないと思っていました。しかし、実際に美容看護師として働き始めてみると、この仕事も長く続けられるものだと感じました。正直なところ、美容看護師になる前は、現在自分が携わっているアートメイクという分野のことも全く知らず、まさに未知の世界でした。

一方で、美容看護師として働く中で、病院での業務とは全く異なる内容に触れるため、これまでの病院での知識や技術が活かせるかどうかに不安を感じることもありました。しかし、それをポジティブに捉えることで、美容医療という新しい分野で新たなスキルを積み上げていくチャンスだと考えるようになりました。今までの経験が土台となり、美容の分野でも成長できると信じています。これまでのキャリアは決して無駄ではなく、美容看護師としてのキャリアをさらに豊かにしてくれるものだと感じています。

美容医療業界未経験者が美容クリニックで働く際、大手と個人クリニックで合う人と合わない人の特徴はありますか?

美容医療の知識や技術を幅広く学びたい方には、大手のクリニックが合っていると思います。大手クリニックではマニュアルや教育システムがしっかりと整っているため、初心者でも安心して基礎から学ぶことができます。

個人クリニックのメリットは、やりたいことや自分の意見が上層部に届きやすく、自由度が高い点です。特定の美容施術に特化して専門スキルを深めたい方には、個人クリニックが向いているでしょう。自分がどの分野を極めたいかが明確な方には、個人クリニックでの環境が合っていると感じます。

40代、50代以上になっても美容看護師として働くにはどのような経験やスキルが必要だと思いますか?

美容看護師として40代、50代になっても活躍するためには、様々なキャリアパスがあると思います。通常は師長やマネージャーなどの管理職になるケースが多いですが、他にも転職経験を活かして転職支援や、オープニング経験を活かした開院コンサルティングなどの道もあります。また、専門的なスキルや資格を取得すれば、セミナーや講師として活動したり、美容に関する教科書の執筆なども可能です。美容業界は既に40代、50代でも活躍できる環境が整っており、重要なのは自分の興味を持った分野に対して積極的に行動し、経験を積んでいくことだと思います。

美容看護師の魅力ややりがいに感じることを教えてください。

美容や綺麗が好きな方にとって、美容看護師の仕事はそれだけで非常に魅力的だと思います。また、美容看護師として働く魅力には、残業が少なく、夜勤がないこと、そして給与が比較的良いことが挙げられます。この職業は、ライフスタイルに合わせながら生涯働くことができる点も大きな魅力です。

やりがいについては、自分の努力が可視化されやすく、頑張り次第で指名してくれる患者様が増えることです。そうして自分だけが提供できる価値を持つ、唯一無二の存在になれるという点に、大きな達成感を感じられます。

今後の目標があれば教えて下さい。

私は今頭皮アートメイクを主に施術しています。頭皮アートメイクの技術の向上と自分にしかできないような技術を提供することが目標です。

これから美容看護師にチャレンジする方にメッセージをお願いします!

美容看護師は現在引く手数多な分野だと思います。美容看護師になって何をしたいのか明確な人は目標に向かって是非チャレンジしてみてください。ただ大半の方は私と同じく興味があるけど美容看護師になった後のことは特に考えていないという人かもしれません。そのような方は、まず大きなクリニックで基礎となる知識や技術を学んで、そのうえで興味が出てきた分野があれば、その分野を極めるための行動を起こしていけたら良いと思います。

全ては行動力だと思います。行動さえ起こしてしまえば、あとはなるようになるし、どんな結果でも必ず勉強になります。

この記事を最後まで見たことも行動力だと思います。みなさんの行動力の糧に少しでもなれていたらアンバサダーを受けた甲斐があります!

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