アンバサダー
いまと違う形で美容医療の素晴らしさを伝えられる人になること
名前: 宇野 美彩(ウノ ミサ)
SNS: https://www.instagram.com/misamisa.3333/
所属: フリーランス看護師
美容看護師として15年の経験を持ち、より広い視野と高い視座で患者さまのニーズに応えるため、大阪の数カ所のクリニックでフリーランス美容看護師として勤務しています。美容医療だけでなく、スキンケアブランドの立ち上げ、アパレルプロデュース、機械メーカーのクリニカルスタッフ指導や営業活動、薬剤の輸入代行、企業プロモーションなど、多岐にわたる分野で活動しています。
美容ナースは私の一部であり、とても大好きな仕事ですが、自分のすべてではありません。看護師であることは強みですが、求められる姿があるなら、何にでもなる!!がポリシー♡
- 1 今までのご経歴を教えてください。
- 2 美容看護師になろうと思ったきっかけを教えてください。
- 3 美容看護師に転職すると決めた際、周りの反応はどのようなものでしたでしょうか?
- 4 初めて美容クリニックに転職した際、転職活動で苦労したエピソードはありますか?
- 5 病棟と美容クリニックの「求められるスキル」「給与、休日、残業」「休日の過ごし方」などに違いはありますか?
- 6 美容看護師になる前となってからで美容看護師に対する印象の違いはありますか?
- 7 美容医療業界未経験者が美容クリニックで働く際、大手と個人クリニックで合う人と合わない人の特徴はありますか?
- 8 40代、50代以上になっても美容看護師として働くにはどのような経験やスキルが必要だと思いますか?
- 9 美容看護師の魅力ややりがいに感じることを教えてください。
- 10 今後の目標があれば教えて下さい。
- 11 美容看護師を目指している看護師さんたちにメッセージをお願いします。
今までのご経歴を教えてください。
大学病院の手術室で1年間勤務した後、個人の美容皮膚科クリニックに転職しました。その後、美容外科・美容皮膚科クリニックで看護師マネージャーとして働き、出産育休を経て、最初のクリニックに復帰。現場看護師と医療法人理事を兼任し、2023年末に退職しました。現在はフリーランスの美容看護師として活動しています。
美容看護師になろうと思ったきっかけを教えてください。
看護学生の時、埋没二重の手術を受けたことで、美容クリニックや美容看護師という働き方を知りました。しかし、新卒で美容クリニックに勤務することは学生時代は先生に猛反対され、まずは臨床経験を積むように勧められました。美容外科で働くためには、清潔操作や手術の介助などを学んでおくと有利だと考え、手術室勤務を選びました。
美容看護師に転職すると決めた際、周りの反応はどのようなものでしたでしょうか?
大学病院で退職を伝えたときは、周囲からは心配されましたが、あまりにもわたしの決断がゆるがないので、みんな「みさらしいね」と言ってくれました。
転職したての頃は、「転職で天職♪」とずっと言っていました。
初めて美容クリニックに転職した際、転職活動で苦労したエピソードはありますか?
当時は今のようにオープンな情報がなく、クリニックの特徴を知る方法はホームページだけでした。現在ではクリニックや企業が積極的に情報を発信しているので、マッチングがしやすくなっています。転職活動では、院内見学や就職相談会を積極的に利用し、そこで働いている方の生の声を聞くことなどをすると良いかと思います。
病棟と美容クリニックの「求められるスキル」「給与、休日、残業」「休日の過ごし方」などに違いはありますか?
病棟と美容クリニックでは、求められるスキルや勤務条件に違いがあることもあります。、
日進月歩で変わりゆく美容医療の世界では特に、日々知識や技術を向上させる努力が不可欠です。また、コミュニケーション能力や多角的に物事を考える力が求められます。また、この業界では認知度を高めるためにSNSの活用や運用も不可欠となる印象です。
フリーランスとなってからは、提携施設との条件や勤務形態の調整、集客、予約管理、施術前後の対応フォローなど、技術を提供するだけでなく、さまざまな雑務や管理業務もこなさなければなりません。これにより、雇用されていた時の分業のありがたみを強く感じました。他責にできない環境で働く中で、自分の好きなことを追求し、ベストを尽くすことが求められます。それでもいまの自分が一番好きだと感じています。
私の中では仕事にON/OFFの区別はなく、グラデーションのように連続しています。何を見ても感じても、それをどう仕事に生かせるかを毎日考えています。給与面ではクリニックにより様々ですがインセンティブ制度などがあるところも多く、満たされていないと思ったことはありません。、予約制のため残業もほぼありません。
美容看護師になる前となってからで美容看護師に対する印象の違いはありますか?
実は全然キラキラしていなくて、割と体力のいる仕事です。マシンを使っての施術も多いので、右腕がムキムキになってきています。笑。また、周りには綺麗な人や美意識が高い人が多く、自然と自分も気をつけるようになります。毎日が眼福です。
理想と現実のギャップに直面した時、自分がどう対応するかを考えておくことも大切です。今までの臨床経験から、向き不向きがあるかもしれませんが、美容医療の世界はハマる人にはとことんハマるものです。適当に過ごそうと思えば浅い世界ですが、真剣に取り組めば果てしなく深い世界だと日々実感しています。
美容医療業界未経験者が美容クリニックで働く際、大手と個人クリニックで合う人と合わない人の特徴はありますか?
私は大手美容クリニックでの勤務経験はありません。「作りあげる」ことが好きだったため、自分の特性を踏まえて個人クリニックを選びました。
一つ目の美容クリニックでの勤務経験が、美容看護師としての原点となり、常識や看護観を構築するベースになると感じています。個人クリニックでの勤務しか経験がないため、大手との比較はできませんが、クリニックを選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。
まず、「どんな働き方をしたいか」「目標は何か」「自分にとって仕事とは何か」を考えることが重要です。組織や院長、オーナーの目標やビジョンが自分と一致し、互いに尊重し合える関係性であることが大切です。すべては「人」だと思います。人に助けられ、人に悩むことが多いです。
看護師として求められることを体現するためには、雇用は権利と義務で成り立っていることを理解し、互いに敬い、整合性を保ちながら双方の最善に向けて努力し続けられる環境や関係性が重要だと考えています。
40代、50代以上になっても美容看護師として働くにはどのような経験やスキルが必要だと思いますか?
美容看護師も長く続けられる職業になったと思います。私も最近まで新人だったのに、今ではベテランと呼ばれる年代になり、同じ年代の看護師と今後について話す機会も増えました。
美容看護師として40代、50代以上になっても働くために必要な経験やスキルは以下の通りです。まず、小手先でその場しのぎのごまかしをせず、日々の振り返りと修正を重ねること。本質を理解し、いただく値段以上の価値を提供する努力をすることが重要です。また、柔軟に対応する力も欠かせません。
20代の頃は、おばさんやおじさんが仕事をしないように見えることもありましたが、今では仕事には日々の業務だけでなく、多くの考慮すべきことがあると少し分かるようになった気がします。。年代や立場によって悩みも異なり、加齢による変化も感じながら、経験値は確実に上がっています。同年代だからこそ分かる患者さまの悩みに深く寄り添い、背景も含めた具体的な提案ができることが強みかと思います。
一緒に歳を重ねるのが楽しみと言い合える存在でいられたら最高♪
歳を重ねても、十分続けられるかと思います。昔話ばかりしない、「いま」を見ているオバナースを目指したいですね。笑
美容看護師の魅力ややりがいに感じることを教えてください。
施術が誰にしてもらうかが重要とされる「個」の時代において、選ばれる存在になるために日々考え、自分にしかできないことは何かを追求されている美容看護師の方々も多いかと思います。。私もその一人です。
他の人と違うことをしなければならないのではなく、自分が夢中になれる分野や事柄を見つけ、それを伸ばすことが大切だと考えています。。目の前にあるべきこと、すべきことに全力で取り組む、その繰り返しが大事だと思います。真剣に取り組むからこそ、怒りや悔しさが生まれることもありますが、それをむき出しにしても良い結果は生まれません。一生懸命になれることに出会えたことに感謝すること。そうすると大体のことは乗り切れます。そして、同じ志を持つ仲間がいれば最高です。
仕事を通じて人間的に成長できるところが、美容看護師の最大の魅力だと思います。
今後の目標があれば教えて下さい。
美容医療が悩みや不安を増やすものではなく、誰かを救うきっかけであってほしいと強く願っています。自分の行動や発信が誰かに影響を与えているかもしれないと思うと、時々怖くなることがあります。美容看護師に転職した時に、「人の死に関わらないから良いね」と言われたこともあり、その当時の自分もそう思っていたのですが、昨今の美容医療ブームが、誰かを苦しめたり、心を殺してしまっていないだろうか、、と。悩む日があります。
私の目標は、「幸せな美容医療を提供し続けること」です。この思いはずっと変わりません。私は生涯現役の看護師ではないかもしれませんが、今は施術提供する技術者として、幸せな美容医療のお手伝いができることが幸せです。そして、いずれは今とは違う形で美容医療の素晴らしさを伝えられる人になることが私の目標です。
美容看護師を目指している看護師さんたちにメッセージをお願いします。
なぜ美容看護師になりたいですか?
ひとつでも多く、揺るがない決意や理由があれば、なにか辛いことがあった時に乗り越えられる自信になると思います。患者さまの大切なお顔やお身体をお任せいただけること。何年経っても、とても責任の重いお仕事をさせていただいている、誰かの人生を変える可能性のあることをしている、ということは一度も忘れたことはありません。
なんだか偉そうな言葉を並べてしまいましたが、美容看護師は自分次第でいろんな可能性がある素敵なお仕事だと思っています❤︎︎業界内でも看護師さん同士が切磋琢磨している姿にいつも刺激をもらえる。楽しい世界です。